講習に行って良かったこと。
2006年4月18日『博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話』
(サイモン・ウィンチェスター/鈴木主税訳/ハヤカワ文庫/2006年3月20日)
P154「それは単純に『大辞典』と呼ばれた。計画の段階から、ほとんど考えられないほど大胆かつ無謀であり、大きな困難と不遜のそしりを覚悟でのぞまなければならなかった。だが、ヴィクトリア女王時代のイギリスには、この仕事にふさわしい大胆さと無謀さをもちあわせた男たちがおり、彼らは予想される危険に立ち向かうだけでなく、それ以上の大きな仕事を成しとげた。つまるところ、この時代は偉大な人びとの時代だったのであり、壮大なビジョンと偉大な業績の時代だったのだ。」
言語学って地味で大変なもんだなあ、というのは、国語学専攻の友人の卒論執筆作業を見ていたときに思ったことです。
41万語以上の収録語数を誇る世界最大・最高の辞典『オックスフォード英語大辞典』編纂事業のおはなし。
ありとあらゆる英語を収録しようというこの試みは、もちろん一部の学者の手だけによっては成し遂げられることなどできず、篤志協力者と呼ばれる、用例収集の協力者が各地にいました。特定された時代の本を注意深く読み、用例を収集してカードを作るのです。無償で。
ジェームズ・マレー博士は当時のOED編纂主任でした。彼の人生も感動的なものですが、彼に協力していた篤志者の一人、ウィリアム・マイナー博士の境遇は、数奇にして悲哀に満ちたものです。
おもしろかった。
用例カードを作るのって、ものすごくものすごく地味な作業なんですよ。しかもたゆまず続けねば全然意味がない。
国語学の先生って、学者先生に輪を掛けて変な人が多いのってよくわかる。平均的な感性と思考であんなことを生涯掛けて続けられるわけがないと思う。
恩恵はこうむっているわけで、すごいなと思うんですけども。
学問のおはなしってすきだなー。
休憩時間と移動時間を使ってこれを読めたのが、違反者講習の収穫です(笑)。
(サイモン・ウィンチェスター/鈴木主税訳/ハヤカワ文庫/2006年3月20日)
P154「それは単純に『大辞典』と呼ばれた。計画の段階から、ほとんど考えられないほど大胆かつ無謀であり、大きな困難と不遜のそしりを覚悟でのぞまなければならなかった。だが、ヴィクトリア女王時代のイギリスには、この仕事にふさわしい大胆さと無謀さをもちあわせた男たちがおり、彼らは予想される危険に立ち向かうだけでなく、それ以上の大きな仕事を成しとげた。つまるところ、この時代は偉大な人びとの時代だったのであり、壮大なビジョンと偉大な業績の時代だったのだ。」
言語学って地味で大変なもんだなあ、というのは、国語学専攻の友人の卒論執筆作業を見ていたときに思ったことです。
41万語以上の収録語数を誇る世界最大・最高の辞典『オックスフォード英語大辞典』編纂事業のおはなし。
ありとあらゆる英語を収録しようというこの試みは、もちろん一部の学者の手だけによっては成し遂げられることなどできず、篤志協力者と呼ばれる、用例収集の協力者が各地にいました。特定された時代の本を注意深く読み、用例を収集してカードを作るのです。無償で。
ジェームズ・マレー博士は当時のOED編纂主任でした。彼の人生も感動的なものですが、彼に協力していた篤志者の一人、ウィリアム・マイナー博士の境遇は、数奇にして悲哀に満ちたものです。
おもしろかった。
用例カードを作るのって、ものすごくものすごく地味な作業なんですよ。しかもたゆまず続けねば全然意味がない。
国語学の先生って、学者先生に輪を掛けて変な人が多いのってよくわかる。平均的な感性と思考であんなことを生涯掛けて続けられるわけがないと思う。
恩恵はこうむっているわけで、すごいなと思うんですけども。
学問のおはなしってすきだなー。
休憩時間と移動時間を使ってこれを読めたのが、違反者講習の収穫です(笑)。
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