バナナはおやつに含みます。2
2004年11月23日『奇策 北の関ヶ原・福島城松川の合戦』(風野真知雄/祥伝社文庫/平成15年7月30日)
裏表紙「「福島城には本庄繁長を」直江兼続が、その名を出したとたん、上杉景勝の顔が歪んだ。「裏切るぞ、あれは」――慶長五年(一六〇〇)、関ヶ原で東西両軍が激突した。その間隙を縫うように、東北の覇権を狙う伊達政宗が二万の兵を進める。福島城を守る上杉方は僅か四千。圧倒的不利の中、すでに老いさらばえ、しかも裏切りの常習者である本庄繁長は、いかにして戦うか!?」
つまりそういう話です。老いさらばえた本庄繁長のだいかつやく。その年の功の前には、三十四歳の独眼竜でさえ洟垂れ小僧です。伊達政宗が 餓鬼くさくて笑えました。敗軍の大将で敵だからしょうがないけどー。しかしアナタ、突っ走っりすぎてしょっちゅう、いろんな人に斬り付けられては逃げすぎ。伊達政宗ってこういう人なんですか。可愛いのですけれど(笑)。
序章と終章に芭蕉を配したり、草の者を描いたり、趣向が凝らしてあります。繁長の五人の息子も個性豊かで楽しいです。
しかし私は常々思っているのですが、関ヶ原の時、景勝様はなんで東軍を追わなかったのでしょうか。何故ですか。
今のところ、「海道一の弓取り・家康と戦おうと思っていたら、秀康が出て来て拍子抜けしたから、つまらなくなってやめた」というのが一番好きな理由なのですが。売られた喧嘩は買うけど、逃げるなら追わないー、という。
これの景勝様は、どうも、「天下より越後が欲しかったから」というのが理由らしく、それに思い至った兼続さまは、追撃を退けられてなんとなく気まずくなっていたのさえ忘れ、「じゃあ最上を攻めましょう」とか納得しているのですが、なんででしょうか。
越後は天下に含まれるんですよ?! 違います?! 天下なんか取ったら大阪か京都かそこらへんに居ないと駄目だからですか?! そんなことないよね?!
自分だったら、大きな一戸建て庭とプール付きのおうちをくれると云われても、ハタとその掃除やら管理やらの煩雑さに思い至り、六畳ワンルームの家賃を十年くらい払って貰った方がいいですとか考えるかもしれませんが、景勝様は私じゃありませんからね…。
景勝様の越後は天下に含まれないのでしょう、きっと。なんだかすごく桃源郷なんだわ、多分。
繁長は最後の方で本多正信に、「わしは突きたかった(家康の背後を)」と云ってるし、兼続さまも「最大の誤算は景勝様が天下への野心を持たなかったこと」とか云ってるし、みんな不審らしいんですけど。
どうやら謙信公に習ったらしいのですがねえ。謙信公はあれなの? 別に天下は欲しくなかったの?
雪が降るから遠出できなかっただけじゃなくて?(誤解)
いろいろありましたが面白かったです。細部にこだわりたいというのは、全体が面白いからです。
裏表紙「「福島城には本庄繁長を」直江兼続が、その名を出したとたん、上杉景勝の顔が歪んだ。「裏切るぞ、あれは」――慶長五年(一六〇〇)、関ヶ原で東西両軍が激突した。その間隙を縫うように、東北の覇権を狙う伊達政宗が二万の兵を進める。福島城を守る上杉方は僅か四千。圧倒的不利の中、すでに老いさらばえ、しかも裏切りの常習者である本庄繁長は、いかにして戦うか!?」
つまりそういう話です。老いさらばえた本庄繁長のだいかつやく。その年の功の前には、三十四歳の独眼竜でさえ洟垂れ小僧です。伊達政宗が 餓鬼くさくて笑えました。敗軍の大将で敵だからしょうがないけどー。しかしアナタ、突っ走っりすぎてしょっちゅう、いろんな人に斬り付けられては逃げすぎ。伊達政宗ってこういう人なんですか。可愛いのですけれど(笑)。
序章と終章に芭蕉を配したり、草の者を描いたり、趣向が凝らしてあります。繁長の五人の息子も個性豊かで楽しいです。
しかし私は常々思っているのですが、関ヶ原の時、景勝様はなんで東軍を追わなかったのでしょうか。何故ですか。
今のところ、「海道一の弓取り・家康と戦おうと思っていたら、秀康が出て来て拍子抜けしたから、つまらなくなってやめた」というのが一番好きな理由なのですが。売られた喧嘩は買うけど、逃げるなら追わないー、という。
これの景勝様は、どうも、「天下より越後が欲しかったから」というのが理由らしく、それに思い至った兼続さまは、追撃を退けられてなんとなく気まずくなっていたのさえ忘れ、「じゃあ最上を攻めましょう」とか納得しているのですが、なんででしょうか。
越後は天下に含まれるんですよ?! 違います?! 天下なんか取ったら大阪か京都かそこらへんに居ないと駄目だからですか?! そんなことないよね?!
自分だったら、大きな一戸建て庭とプール付きのおうちをくれると云われても、ハタとその掃除やら管理やらの煩雑さに思い至り、六畳ワンルームの家賃を十年くらい払って貰った方がいいですとか考えるかもしれませんが、景勝様は私じゃありませんからね…。
景勝様の越後は天下に含まれないのでしょう、きっと。なんだかすごく桃源郷なんだわ、多分。
繁長は最後の方で本多正信に、「わしは突きたかった(家康の背後を)」と云ってるし、兼続さまも「最大の誤算は景勝様が天下への野心を持たなかったこと」とか云ってるし、みんな不審らしいんですけど。
どうやら謙信公に習ったらしいのですがねえ。謙信公はあれなの? 別に天下は欲しくなかったの?
雪が降るから遠出できなかっただけじゃなくて?(誤解)
いろいろありましたが面白かったです。細部にこだわりたいというのは、全体が面白いからです。
コメント