(田口美貴夫/講談社+α文庫/2003.7.20)
コックピットの中で、機長さんはどうやって飛行機を飛ばし、また乗客が寝てる間どう過ごしているのかというエッセイ。
自動操縦に切り替えたとしてもやることは沢山ある、不眠不休の長時間フライト。眠気飛ばしにはコーヒーまたはお茶をひたすら飲むしか方法がないのに、コックピットにはトイレが無いから機長もなかなか大変なのv
というエピソードがほほ笑ましくて心に残りました。変なところしか心に残さなくてゴメンナサイ…。
あと、スカンジナビア半島の上空で、奇怪な雲を見た体験談が心に残りました。
引用→「雲というよりも、固体という感じ。/島が空に浮いている、とでも表現すればいいだろうか。/それも、天然の島ではない。あたかも何者かによってつくられた建造物のようである。」
確実に誰もがこう叫ぶと思うんですが、機長さんは叫ばなかったようです。叫びましょう、皆さん。せーのッ、「ラピュタは本当にあったんだ!」
深海と高空にはまだまだ神秘があるのだわ、きっと。
あとあと、この機長さんは凄腕なので、稀に条件が整えば台風の上を飛び越してみたりしたそうです。基本的に台風は避けて飛ぶものらしいのですが、高度1万3000メートルくらいを飛べば別になんともないそうな。コックピットから眼下に台風の渦巻き雲が見えたりして面白いそうです。
安全確認に怠りは無くてもちょっと怖いよ、艦長! じゃない機長!無茶はよして!
飛行機は見たり読んだりするのは楽しいが、乗るのはやはりどうしてもイヤだなあ。だって怖い。飛ぶ瞬間が、心底気色悪い。内臓が浮いて鳥肌がたつ。その上、知らない内に台風の上を飛ばれたりしているかと思うともっと怖いわ(笑)。
だから飛行機か新幹線に乗らないと何処へも行けないんだったら、何処へも行かないで家に居た方がいいや(出不精)。
なんとのう大空への憧れがわきおこったので読んだんですが、飛行機見たくなったなあ。近所の空港へ行ってぼおっとして来ようかなぁ。

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