『ぬしさまへ』

2003年11月23日
(畠中恵/新潮社/2003.5.20)
『しゃばけ』の続編、短編集。
「仁吉の思い人」が!恋人じゃないところが!しかもそれが!しゃべりたいなあ!
近頃、これはネタバレに該当するものであろうかもしれないとなんとなくわかるようになったので書かないけど、これは既にネタバレだと思うので、ああ、上に注意書きしとかないといけないんだった(足し足し)。
仁吉さんは、若だんなに甘い二人の番頭さんの内、目もとの涼しい色男の方。すきv
正体が良いではないか。
これで仁吉はわかった。しかし佐吉だと思い込んでいた実は佐助さん(名前覚えようよ)、どうやって連れて来たんだろう? 気になる。
こうなるとアレか…。佐吉はホラ…あの…ねえ?あっちの方?従者とかなんかそんな?うわあん!仁吉よりよっぽど切ないじゃないのよッ。だっていつも短命ッ。
まどろっこしいので話の筋に触らない方向へ行きます。
『しゃばけ』より面白かったv 若だんながかわいいv
病弱探偵と云うと『鬼流殺生祭』だかの朱雀十五は違う、えー、誰だあれ、九条実高のようなホラ、吐血して寝込んでて思い切りやる気のない探偵さん。あの人が思い浮かびますが、若だんなは病弱でもこころに曇りがなくって、読後感が晴れ晴れしい。名前の思い出せないその人は曇っていると云うわけじゃなくて、あれは血みどろおどろで重苦しいのが面白かったけど。
あのー。装丁のイラストがとっても好きです。洒脱。軽妙。どっかで見た。
と思ったら、『風流冷飯伝』の柴田ゆうさんの絵だ〜v すごーく雰囲気が出ていて可愛いーv すきv
すきと云えば、若だんなの幼馴染栄吉さんが物凄く素敵ではありません?
アタシ嫁に貰ってもらいたい。こういう人のお嫁になりたい。
餡子が命の菓子屋の跡継ぎ息子のくせに、致命的にまずい餡子しか作れない人なの。でもお菓子作りが心底すきなの。なんと云うのか…とにかく嫁に貰って!と押し掛けたいような人なのですよ。

ひつじさんたちがお好みになるの良くわかったわあ(にんまり)。
面白かったーv
しかし「虹を見し事」を読んだ時は思わず、「あんたたちホントに若だんなが大事なのーっ?!(爆笑)」と叫んでしまいましたのことよ。よく考えたら仁吉にとっての若だんなって結構複雑だと思うんですけど。佐助はまぁ、もしやソレだとしてもアレだからソウだと思うんですけど。
ねv

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