『でんぐり侍』

2003年9月5日
(小松重男/光文社時代小説文庫/2002.12.20)
裏表紙紹介文「三年越しの大飢饉がつづく奥州から江戸に出てきた男は、珍商売を転々とするなかで幸運にも大店の婿養子に。『けつめど』
将軍の密命で越後新発田藩に潜入した御庭番がする帰着後の復命の中味とは、『おんみつ侍』
女嫌いで有名な武士が、三歳の童女に惚れ、許婚の約定を交わして十三年待ったが。『おどろ』
ユーモアと風刺の効いた、切れ味の良い傑作集。全九編!」

解説によると作者は、鎌倉アカデミア演劇科を卒業、松竹大船撮影所で中村登監督に師事、その後「前進座」文芸演出部、「新協劇団」演出部を経て作家となる。公儀御庭番から初代新潟奉行に抜擢された川村修就を描いた長編『御庭番秘聞』や、ドキュメント『幕末遠国奉行の日記――御庭番川村修就の生涯』をまとめた、御庭番研究の第一人者ともいうべき存在。
検索してみたら直木賞候補に挙がったりもしていたので、時代小説の分野では著名な方なのだと思われる。
えーっと、なんとなくね。作者の経歴って気になるの。ならない? 表紙見返しのところに経歴書いておいてくれるといいのにな。光文社文庫って著者近影は載っているのに経歴がないよね。顔は別に見なくてもいいのだが(笑)。
短編集いいよね〜v どれも読み応えがあって面白かったです。ふわんとユーモラスなんですけど、「陰の隠密」は最後の一行で、うお!容赦ねぇ!と叫んでしまいましたのことよ。道理で名前が出て来ない筈だよ親分と子分…。陰の隠密のお話、まだあるなら読みたいなー。紙屋親子のナゾがまだまだありそうに思われる。
小松重男、小松重男おススメです。わたくしはこれから『蚤とり侍』を読みます。

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