(酒見賢一/新潮文庫/平成十五年二月一日)
裏表紙紹介文抜粋
「妖女・子蓉の媚術により、陋巷の美少女・?は次第に病み衰えていく。満月の強大な魔力を利用する子蓉と巫医の神である祝融の力を借りる異形の南方医・医げいとの、命を賭けた闘いが始まった。」

というところで、7の続きなのである。
いつも思うんだが、子蓉を「妖女」、?を「美少女」って、とても違和感があるわ…。百歩譲って一面を切り取った評だとしても「美少女・?」はなんかチガウわ…。
ま、それはそれとして。
医げい!医げいありがとう!矢張り貴方はわたくしが見込んだ通りの人でした!ありがとう!
…でも医げいにも限界があったのね(涙)。
ここは顔回に頼らざるを得ないのか…とても頼りないが一応主人公として何か起死回生の技でも披露してくれるのか…と、疑いまくりで見ていたら当然のこと顔回は全然頼りになりませんでした(ダメじゃん)。
医げいの後を、女神様祝融が継いでくれた。
でもやっぱり顔回がなんとかしないといけないらしい。不安〜!!!
て所で終わってしまったのです。続きが気になる、どきどき。

なんとなく思ったんですけど。
顔回はもう何もしないで、泣き出して駄々をこねて同情かったらうまくいくんじゃないだろうか…。
今、場所は九泉。人物は顔回と子蓉と?と祝融さまと女魃さま。
?はいい。祝融さまも可愛い男に甘いらしく顔回の情けないところに免じることにしてしまったらしいので良い。
子蓉ですら生まれて初めて罪悪感を覚えたらしい。「子淵さまに酷いことをしてしまった」と思っていた。
あと女魃さまを篭絡したら、女たちが丸くおさめてくれるような気がしてならないんだけど(笑)。
もう誰も顔回にヒーロー性なんか求めていないと思うんですよ。
子蓉をして「受けもの」「女より女」「待って選ばれる方を好む」とまで云わせた男に誰がそんなものを期待するだろうか、否しない。

どうやってこの場をおさめるつもりなのか、とても気になるところです。

全然筋とは関係ないけど(ということもないけど)、孔門の学問の記述に涙が溢れた。
『子曰く、束脩を行うより以上は、吾れ未だ嘗て誨うること無くんばあらず』
というのに甘えてちゃ単なる馬鹿なんだな要するに。
『憤せずんば啓せず、ヒせずんば発せず。一隅を挙げてこれに示し、三隅を以て反えらざれば、則ち復たせざるなり』
とゆー。
それは別にケチとかじゃなくて、…なんだよね。情報や知識はタダで手に入らないのだと身にしみて知っていますが…つい思うんだよね、「ケチ」と(笑)。
努力なくして手に入るものはない。がんばろー。

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