上海上海♪

2003年3月5日
1、『蘇州夜曲』(森川久美/白泉社花とゆめCOMICS/1981.2.25)
2、『南京路に花吹雪 1〜4』(森川久美/白泉社花とゆめCOMICS/1982.2.25〜)

黄が葉だわぎゃははははは!!!!(どんどんどんどんどん)←机を叩いている
…わけわかりませんね。ええっと、生島治朗の紅真吾シリーズを読んだら、「上海なら上記1と2よv」と教えていただいたので探しておりました。文明社会バンザイ。検索探索入手。読了。

戦乱時代の国境の街は鮮やかな影と光とを内包してその危うさが魅力的、と幕開ける2。混沌の魅力って大好きだわ〜v 夜の街とか。漢字とカタカナがぐちゃらまに混ざるのとか。背筋がゾクゾクするくらい好き。黒髪黒瞳能面ヅラの東洋人が西洋式正装でキングズ・イングリッシュ、踊ったかと思ったら中国服着て銃撃戦、炸醤麺食べたと思ったらカツラと化粧で京劇の女形、等々、生島治朗的葉氏からヤケドの痕を取ったみたいだわ、森川久美的黄氏v
と、騒ぎながら読んでいたのです、2の途中くらいまで。
途中から本郷氏as生島治朗的紅氏が揺らぎ出して黄の精神はめちゃくちゃよ! 本郷さんがもっと利己主義で開けっぴろげで単純だったら、黄の方も素直にやられちゃって済んだのだろうに…。おう神よ…戦争が二人を引き裂いたのです…理不尽だ。

2は、この漫画を読め! みたいな企画があると必ず題名を見かけるので存在は知っていたのですが、タイトルから勝手に登場人物がすごく多いドタバタコメディだろうと思っておりました。『イブの息子たち』的ノリの。しかし純然たるシリアスなのですな。
時代設定が同じで登場人物の役割にも類似点が見受けられるのに、男性作家(生島)だとアレで女性作家(森川)だとコレかあ…、と思ったら面白かった。別に紅シリーズがコメディだと云いたいわけではなくて(笑)。

1の方が好きかも。「東洋の魔都 上海」を満喫できて。シンジケート、軍人、ロシア革命を逃れた美女、阿片、影のある東洋美男子(得技ナイフ投げ)、熱血新聞記者(純情)。
そして黒幕、影村月心! 大好きだこういう目がイっちゃってるオヤジ! 可哀そカッコいいじゃないの、うふふv情報将校。誇大妄想狂。
最後に成敗されるとわかっているから安心して好きになれるのよ、わはは。

それで続けてビデオで、”宋家の三姉妹”を見ました。
これは別に上海が舞台ではないのだけれど、同時代の中国を影で動かした宋家の三姉妹のお話。すっごく面白かったです。オープニングの惹句がすごいの!

 一人は金を愛し、一人は権力を愛し、そしてもう一人は国を愛した――

って云うんだけどね!すごくありません?!
兄弟姉妹というと、大抵は末っ子がいい子なんだけどなー。シンデレラとかイワンの馬鹿とか北斗のケンシロウとか。でも宋家はちょっと違いました。
いや? 別に誰が良くて誰が悪いというわけじゃないか…。姉妹愛が激動の中国を裏で操っていた。
ん? 『キャッツ・アイ』は次女が主役か、瞳さん。”花吹雪三姉妹スリ”とかは誰が主役ということもないよねぇ…。や、別にいいのです、誰が主役だろうがナンだろうが。
自分も三姉妹なもので、絆というか助け合いと云うかそんなようなもの? うーん、仲良く何か企てるのが楽しいと知っているので見ていたら嬉しかっただけです(笑)。

東洋と西洋がぶつかっている所って面白いですよねー。嗚呼 霧の上海 恋の街♪
タイムスリップしてみたい。

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